アプリリア旋風!マルティンが制したMotoGP英国スプリント、ドゥカティ大苦戦
MotoGPの夏休み明けを告げる一発目、シルバーストンで行われた英国GPスプリントは、アプリリアの独壇場となった。コーナー速度重視のレイアウトが同マシンに味方し、ドゥカティ陣営はまさかの総崩れ。10周の激闘を制したのは、王者の風格すら漂わせたホルヘ・マルティンだった。
「自分の感覚が戻ってきた」。マルティン自身がそう語る通り、彼はセットアップを原点回帰させ、さらに新型リアホイールウィングレットを投入。これが的中し、終始冷静にレースをコントロールした。一時は小倉愛のタイヤライフを警戒したものの、それを上回るペースで逃げ切り、タイトル争いのライバルたちに強烈な警告を発した。
デニムに合う。履くだけで「ちょいワル」Tapoon 一方、ドゥカティは地獄を見た。昨年の同ラウンドではスプリントで1-2-3フィニッシュを決めていたが、今年は別物。唯一存在感を示したアレックス・マルケスでさえ、アプリリアの牙城を崩すのは不可能だと認める始末。バニャイアは17位、マルク・マルケスも9位と、チャンピオンシップを狙う面々にとっては目を覆いたくなる結果だ。バニャイアに至っては「パフォーマンスもスピードもない」と自嘲気味に語り、前日に行った腕の手術の影響もあってか、完全にペースを掴めなかった。
アプリリアの速さは尋常ではなかった。ラウル・フェルナンデスがクラッシュさえなければ、1-2-3-4フィニッシュもあり得たというから驚きだ。ヤマハのファビオ・クアルタラロは「アプリリアはリアタイヤの温度を低く保つのが誰よりも上手い」と分析。高速シルバーストンだけでなく、タイヤマネジメントでも他を圧倒している。日曜日の決勝でも、このアドバンテージは揺るがないだろう。
フェルナンデスはスタートのクラッチトラブルに加え、バトル中の判断ミスで自らクラッシュ。「本当にがっかりしている」とチームに謝罪した。逆に、負傷明けで体が万全ではないマルコ・ベッツェッキは3位と健闘。怪我のハンデを感じさせない走りで、ランキング上のダメージを最小限に抑えている。
マルク・マルケスは9位に終わったが、原因は純粋なタイヤ摩耗ではなく「グレイニング」だった。4周目から症状が出始め、ついにはエアバッグが作動するほどの激しい振動に襲われたという。予選でもフラッグの見間違いでタイムをロスしており、週末を通じて流れが悪い。
KTMのペドロ・アコスタは6位。「アプリリアにはピットレーンでしか追いつけない」と苦笑いしながらも、パワー不足のマシンを限界まで引き出した。ジャック・ミラーは13位ながら、作戦勝ちでトップヤマハに。ソフトではなくミディアムリアを選び、「ソフトは終盤にクソみたいになる」と自身の経験を活かした判断が実を結んだ。
トプラク・ラズガットリオグルは20位と大苦戦。リアタイヤの異常な摩耗に泣き、「フルディスタンスだったらピットインしてた」と吐露するほど。彼にとっては、サクセンリンクに続く厳しい週末となっている。
日曜日、アプリリアは再び表彰台を独占するのか。ドゥカティはどこまで巻き返せるのか。タイヤ選択が鍵を握る決勝レース、目が離せない。
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