痛み消え「なんか幸せだな」壹岐あいこ、走り改革で23秒60V!社会人4年目25歳の転機
痛みを抱えて走る日々から、まさか「幸せ」を感じられる日が来るなんて。陸上女子200メートルで今秋の名古屋アジア大会代表に内定している壹岐あいこ(大阪ガス)が、福井・9.98スタジアムで行われた日本グランプリシリーズ「Athlete Night Games in FUKUI」で23秒60のタイムで優勝を飾った。
14日の予選では追い風2.8メートルの参考記録ながら23秒51で1着通過。迎えた15日の決勝も追い風0.9メートルの中、安定した走りで後続を寄せ付けずゴールを駆け抜けた。しかし、壹岐の表情には純粋な喜びだけではなく、どこか悔しさがにじんでいた。
寝苦しい夜が、これひとつで快適にAirio Pro 「悔しいなと思う。また練習を頑張りたい。自分のやりたいレースはちょっとできなかったかな」
その言葉の背景には、今季の確かな手応えがある。実は9日の富士北麓ワールドトライアルで、5月にマークした自己記録に並ぶ23秒41をたたき出していたのだ。壹岐は「風、条件と自分の走りがうまく噛み合えば、3台は出せるのかなと思っています。なので23秒3台っていうところを狙ってました」と、自らに課した高いハードルを明かした。前半で力を使いすぎ、思い描いたフォームを最後まで維持できなかったことが、勝ってなお残る悔しさの正体だ。
そんな壹岐に、今シーズン大きな変化が訪れている。立命館大学を卒業し、社会人4年目を迎えた25歳。近年は坐骨神経痛など度重なる故障に悩まされ、思うように走れないもどかしい日々が続いていた。しかし、その苦しみを乗り越えるきっかけとなったのが「走り方の改革」だった。
「今シーズンは走り方を変えたこともあって、痛みが気にならないような体の状態を維持できている。それはすごく身にしみて『なんか幸せだな』って感じます」
染みついた悪癖を壊す意識改革。特に「掻くみたいな」走りを修正し、無駄な負荷を減らすことで、故障のリスクを大幅に軽減することに成功した。その結果、今季は100メートルと200メートルの両方で自己ベストを更新。まさに覚醒のシーズンと言っていいだろう。
故障に苦しんだ過去があるからこそ、痛みを気にせず思い切り走れる今の状態が何より尊い。壹岐の口から漏れた「なんか幸せだな」という言葉には、競技者としての成長と、走ることへの純粋な喜びが凝縮されていた。
勝ってなお求める高み。アジア大会で23秒3台、さらなる自己ベスト更新へ。社会人4年目、25歳で掴んだ“転機”を力に変え、壹岐あいこの挑戦はまだまだ続く。
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