得点圏打率.121→.373!古賀優大、初球宴へ導いた「あの打席」と思考革命
ヤクルトの古賀優大捕手が、プロ10年目で初めてオールスターの舞台に立つ。ファン投票でセ・リーグ捕手部門トップの36万1797票を集めての堂々たる選出だ。今季ここまで63試合に出場し、打率.267、1本塁打、28打点。数字だけ見れば派手ではないが、得点圏打率.373という驚異の勝負強さが光る。昨季の得点圏打率はわずか.121。その数字がなぜここまで跳ね上がったのか。
「あの打席っていうのは、考えてやってきたことが、そのまま出たんです。すごく大きかったんですよね」
古賀がそう振り返る「あの打席」とは、昨年6月20日のオリックス戦(神宮)。7回2死一、二塁の場面で、山岡から放った中前打だ。それまで得点圏で約30打席無安打が続いていた。悩みに悩み、試行錯誤の末にたどり着いた一本。「得点圏でも、こうやれば打てるな、と感じられた打席でした」と古賀は言う。
その後の進化の裏には、シンプルだが強固な思考法がある。「一番はマイナスのことを考えないってことですよね。とにかくいい方向に考える。とにかくプラスに、そして気負い過ぎず」。打てなかった時期はもちろん「マイナスに考えていたことがなかったか、って言ったら嘘になっちゃう」という。それでも「もし打てなかったら…」と憂える思考を捨て、ポジティブな結果だけをイメージし続けた。
今季の古賀はチャンスで打席が回ってくれば、点が入る――そんな雰囲気を漂わせている。6月28日の中日戦ではプロ初のサヨナラ打を放つなど、得点圏では59打数22安打の勝負強さ。守備でも昨季盗塁阻止率.500をマークし、今季も.304を残す。チームは前評判を覆し、6月まで首位争い。前半戦を3位で折り返し、Aクラスターンを決める原動力となった。
「野球は場面、状況でやるべきことは変わっていく。まったく同じ状況っていうことはないスポーツだと思います」と古賀。だからこそ、打席ごとに考え、どうやったらもっと良くなるかを日々追求している。
球宴では「パ・リーグの足の速い選手とマッチアップできる場面があれば、しっかりとアピールできたら」と語る。ファンの期待に応え、27歳の捕手が夢の舞台で輝く準備は整った。
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