カズ、恩人田村修一氏を悼む「もっと書いてほしかった」
59歳のレジェンド、三浦知良(J3福島ユナイテッドFC)が、自身のキャリアを世界に発信し続けた恩人の死を悼んだ。7月31日の練習後、カズは7月29日に68歳で亡くなったサッカージャーナリスト・田村修一氏を偲び、「自分のことや日本サッカーのことを、たくさん発信していただいた。悲しいし、残念です」と沈痛な面持ちで語った。
田村氏はJリーグ開幕前の1991年から実に35年にわたりサッカーを取材。国内の新聞や専門誌への寄稿に加え、フランスの有力紙レキップやフランス・フットボール誌の特派員も務めていた。フィリップ・トルシエ氏やイビチャ・オシム氏らとの親交も深く、彼らの著書も多数手がけた。そして何より、世界最優秀選手を決めるバロンドールの投票権を持つ、日本で唯一のジャーナリストとして知られていた。
寝苦しい夜が、これひとつで快適にAirio Pro 「トルシエ監督の時や、そのずっと前から取材してもらいました。グアムの自主トレにも来てくれて、それをフランスのメディアを通して発信してくれました」とカズは振り返る。先月25日、天皇杯福島県代表決定戦でカズが決めた59歳のゴールは、ブラジルや英国、イタリアなど世界中で報じられた。フランスでもレキップ電子版が「59歳の日本サッカーのアイコンが、4年ぶり公式戦ゴール」と詳報。カズがこれほど世界で注目される背景には、インターネットが今ほど発達していない時代から、田村氏が絶えず世界へ向けてポジティブな情報を発信し続けてきた功績がある。
「僕のことや、日本サッカーのことを、国内だけでなく海外に向けてもポジティブに紹介してくれた。権威あるメディアを通じてだから、影響力も大きかったですね」。田村氏はサッカーに留まらず、フランスからの依頼で柔道や水泳など日本のスポーツを取材することもあった。慣れない現場でも真摯に選手の話に耳を傾け、発信した。まさに日本とフランスのスポーツを結ぶ架け橋だった。
「選手のことを大事に思ってくれるんです。僕のことも常にリスペクトしてもらいました。すごくていねいに話を聞いていただきました。話をしていると、分かるんですよね。田村さんの人柄の良さが」。8月9日にはプロ42年目のシーズンが開幕する。来年2月には還暦を迎えるカズ。長い選手生活で数えきれないほどのメディア取材を受けてきたが、その中でも世界へ向けて発信を続けてくれた田村氏の存在は格別だった。
「早すぎますよね。悲しいです。まだまだ取材して欲しかったし、もっともっと書いてほしかった。素晴らしいジャーナリストでした。お世話になったし、本当に感謝しています。残念でなりません」。そう語るカズの目には、深い敬意と計り知れない喪失感がにじんでいた。
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