F1チームが却下!2026年型タイヤ高圧問題の解決策が消えた理由
F1界で今季、ドライバーたちが口を揃えて不満を漏らすのが、2026年型マシンに義務付けられたタイヤの最小空気圧の高さだ。この高圧設定が原因で、マシンの扱いが難しくなり、グリップ不足によるロックアップや、タイヤの温度管理に苦労する場面が増えている。
ハースのオリー・ベアマンは、バルセロナGPで「タイヤに空気を入れすぎだ。まるで風船を履いて走っているようだ」と表現。「オーバーヒートがひどく、1ラップでもタイヤの消耗が激しい。パワーは十分にあるのに、グリップがなさすぎる」と不満を口にした。
デニムに合う。履くだけで「ちょいワル」Tapoon この高圧設定の背景にあるのが、2026年から導入されたアクティブエアロだ。ストレートとコーナーでダウンフォースが大きく変わる新レギュレーションは、タイヤへの垂直荷重に影響を与える。もしアクティブエアロが故障し、コーナーモードのままストレートを走り続けた場合、タイヤに過大な負荷がかかり、圧力が低いとバーストのリスクがある。高圧設定は、そのリスクを回避するための安全策だったのだ。
そこでピレリは、シーズン後半から圧力を下げられるようにするため、あるルール変更を提案した。それは、アクティブエアロが故障し、コーナーモードのまま5周走行した場合、黒とオレンジのフラッグ(危険な問題を知らせる合図)を提示し、ピットインを強制するというもの。故障が直らない場合は、そのままリタイアとなる。このルールが適用されれば、高圧設定を維持する必要がなくなり、ピレリは圧力を下げられる計算だった。
この提案はFIAも実現可能と判断したが、F1のガバナンスプロセスにより、チームの過半数の支持が必要だった。しかし、議論の結果、過半数が反対し、提案は否決された。チームによっては、シーズン途中のタイヤ圧変更が競争力に影響することを懸念したとみられる。また、アクティブエアロの故障で好成績のチャンスが即座に消えるリスクを避けたいという思惑もあったようだ。
ピレリのシモーネ・ベラ主任エンジニアは、この結果に「特に驚いていない」と冷静に受け止める。「大多数が高圧を維持することを選んだ。我々にとってはそれで問題ない。高圧の理由はストレートモードの想定であり、それを考慮した最悪のケースを見据えている」。
もし黒とオレンジフラッグのルールが導入されていれば、タイヤ圧は昨年レベルまで下げられた可能性があったという。ベラ氏は「サーキットによるが、前後で1〜3psi程度は下げられる。特にリアアクスルはより低くできる」と説明した。
しかし、この日の決定により、高圧設定は今季終了まで、そしておそらく2027年まで続く見込みだ。ドライバーたちの不満は、まだ当分続きそうだ。
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