ラドゥカヌの元コーチ、ペッチーが英テニスに緊急提言「青写真は目の前にある」
英国テニス界が今、深刻な停滞期に陥っている。今年のウィンブルドンではアーサー・フェリーのベスト4進出という明るい話題もあったが、全体としては望ましくない歴史を刻んでしまった。エマ・ラドゥカヌとジャック・ドレイパーが相次いで故障離脱するなど、ケガの問題も山積。そんな中、ラドゥカヌの元コーチで元英国No.1のマーク・ペッチーが、ポッドキャスト『The Big T Podcast』で母国のテニス界に痛烈なメスを入れた。
ペッチーが問題視するのは、ローンテニス協会(LTA)の中央集権的な体制だ。ロンドンのナショナル・テニスセンター拡張計画に対し、彼は真っ向から反対の立場を表明。「ピラミッドの底辺を広げるべきだ」と訴える。その根拠として挙げたのが、チェコとイタリアの成功モデルだ。チェコはウィンブルドンでリンダ・ノスコバが優勝するなど、クラブ単位の国内大会を充実させ、地域のコーチを積極的に支援することで選手層を厚くしている。ペッチーは「UKのトップ男子選手はクラブかアカデミーから出てきた。チェコやイタリアはクラブの重要性を理解し、国内カレンダーが非常に充実している」と指摘。子供たちが地元でトップ選手のプレーを間近に見て刺激を受け、ヒーローを見つける環境こそが重要だと語る。
エアコンなしで部屋を涼しくするならこの一台Airio Pro さらにペッチーは、コーチの質についても持論を展開。「最も資格の高いコーチが最悪だったこともある。逆にレベル1のコーチが素晴らしいこともある。大事なのは教科書ではなく、人間性と現場の感覚だ」と主張。ブラッド・ギルバートやダレン・ケーヒルのような一流コーチをクラブに派遣し、実践的なテニスを教えるべきだと提案した。
「UKにはお金があることが祝福であると同時に呪いにもなっている。悪い決断をしても痛みが伴わず、やり直せてしまう。ナショナル・テニスセンターにいる人たちはあまりにも居心地が良すぎる」とペッチーは現状を嘆く。一方で、チェコとイタリアは違う道を選び、15〜20年かけて実を結んでいる。「青写真が明らかに機能しているのに、なぜそれを盗まないのか?狂気の沙汰だ」とまで言い切った。
実際、現在のトップ100入りしている英国選手はわずか5人。これはグランドスラム開催国の中で最低の数字で、非グランドスラム国のチェコ(13人)やイタリア(10人)にも大きく水をあけられている。英国の男子No.1はフェリー、女子はラドゥカヌだが、両者ともケガに悩まされている。ペッチーは「システムと人材育成のネットワークが全て。ロジャー・フェデラーのようなアイドルが何人いても、システムがなければ才能は育たない。運に頼るだけだ」と語気を強めた。
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