アレックス・イーラ、USOP直前の過密日程に懸念。ベテラン・ウィリアムズとのダブルス参戦が吉と出るか
フィリピンの新星、アレックス・イーラが全米オープンを前に、微妙な舵取りを迫られている。今週ワシントンD.C.で行われたWTAトーナメントで自身初のツアー優勝を果たし、キャリアと人気の絶頂にある21歳。この勢いをカナディアン・オープンに持ち込み、初戦でアリシア・パークスと対戦する。
しかし、注目を集めているのはシングルスだけではない。イーラはトロントで行われる同大会のダブルスに、なんとビーナス・ウィリアムズと組んで出場することが決まった。これが、全米オープンを見据えた場合の「リスクの高い決断」だと、関係者の間でささやかれている。
夜間運転用メガネが今ドライバーに急増中ナイトライダー 実は2人は、今年のウインブルドン前のバート・ホンブルク大会でもペアを組んだ経験がある。ワシントン・オープンでは再びタッグを組む予定だったが、イーラは「シングルスとダブルスの両方を戦うキャパシティがない」と辞退。その言葉通り、彼女はワシントンではシングルスに専念し、フル出場を果たした。ただ、その際には左腕にテーピングが施されているのが確認されており、疲労や故障の兆候が気になるところだ。
ワシントンでの激闘からほぼ間を置かずに迎えるカナディアン・オープンは、格の高い大会だ。それでも、イーラは全米オープンでピークを迎えるために、まずは体調管理を最優先すべきだったのではないか。先週「両方のキャパシティがない」と自ら言いながら、今週はそれが可能になったというのは、やや矛盾にも映る。ウィリアムズのようなレジェンドとプレーすることは大きな名誉だが、過去に経験済みでもある。周囲はもっと違うアドバイスを送るべきだったかもしれない。
イーラはまだ21歳。プロキャリアは始まったばかりだが、全米オープンは彼女にとってグランドスラムを制する最大のチャンスかもしれない。ランキングを急上昇させる中で、サーブは弱点として指摘されながらも、相手選手たちは未だに攻略できずにいる。この「読まれていない」アドバンテージを、全米オープンで最大限に活かすべきだ。
今後、イーラ自身もサーブを含めたゲームを向上させていくはずだが、同時に相手も研究を重ね、弱点を突いてくるようになる。だからこそ、今のうちにスケジュールを厳選し、体をグランドスラムに合わせてピークに持っていく必要がある。
皮肉な見方をすれば、カナディアン・オープンで早期敗退するのも悪くない。回復の時間ができ、シンシナティ・オープンに向けてよりフレッシュな状態で臨めるからだ。実際、初戦でパークスを破ったとしても、次の相手はウインブルドンチャンピオンのリンダ・ノスコワ。厳しい戦いが待っている。
ダブルスでは、イーラとウィリアムズのペアは初戦でリュドミラ・サムソノワと加藤未唯の組と対戦する。表彰台を狙うなら、ここでも集中力が試される。全米オープンという大舞台に向けて、イーラの選択が吉と出るか、それとも余計な負担となるか。テニスファンならずとも、彼女の一挙手一投足から目が離せない。
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